<<良い井戸のすすめ>>
 成功した井戸には、多くの目に見えない技術が隠されています。
 
掘 さ く
単に水を含む地層(帯水層という)に到達するまで穴をあければ“井戸”になるとい
うものではありません。
地層を崩壊させないことが重要なのです。
地層に合わせ、掘さくに要する時間が最短となる設備を最初から使用することが
肝心です。 また、井戸は曲がらぬよう鉛直に掘りげることもその成否を左右する
大きな要素となります。
  
取水層の選択
予定深度まで掘削されたら、電気検層などを行いスクリーン深度を決めます。取
水中、水が井戸内に流入する箇所を調べた結果、「大多数の井戸で大部分の水
が1箇所のスクリーンから」と、私達は経験から学んでいます。
  
砂利充てん
砂利充てんの目的は、防砂、スクリーン及びケーシングの固定、孔壁崩壊防止な
どで、その良し悪しが井戸の成否を直接左右します。砂利の充てん深度、充てん
方法、粒径の選択など、状況に適した対応が大切です。そこには、経験から生ま
れた技術が生かされると言っても過言ではありません。
 
仕 上 げ
スクリーン周囲の泥壁を除去し、水がよく出るようにすることを「仕上げ」といいま
す。 その良し悪しは井戸の成否を直接左右する重要な工程です。そのためには
専用の機材・材料・工法を選び作業します。
  
遮 水
地表水または他の水質不良帯水層からの汚染や水質・水温の影響を受けないよ
うに遮水をします。遮水は再実施できる場合が多いので、砂利充てんほど致命傷
になることはない作業ですが、一度で成功するにこしたことはありません。



【さまざまな工法】












             (右)

 軟岩層〜硬質岩盤・逸水
 の激しい地層の掘削に
 は最適。未固結・崩壊層
 にはやや不適。
ダウンザホールハンマー式

  

パーカッション式(綱式・ローピング式)

未固結堆積層〜軟岩層まで適。
特に礫層・玉石層には最適。
ロータリー式

未固結堆積層〜岩盤まで適。
ただし、礫層・玉石層にはやや不適。